コラム

マーケティングのジレンマ・・・・No.54 20年以上DXを続けて成功を手にした企業

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新たな技術の登場が旧来のビジネスモデルを陳腐化させ、市場を塗り替えてしまうことがあります。しかも20年以上もの時間を掛けて取り組み、これまで市場を寡占してきた企業を破綻させてしまいました。さらに今回のパンデミックによる世界的なステイホームによって、その成長は加速しています。その企業とは?

新たな技術の登場が旧来のビジネスモデルを陳腐化させ、市場を塗り替える

VHSビデオのレンタルを行うブロックバスターは、当時アメリカでおよそ3,000に及ぶ店舗を展開し、市場に君臨していました。

そこにVHSビデオに比べ小型軽量で画質が劣化しないDVDを採用し、ネットで注文を行い返却はポストに投函する郵送宅配型レンタル事業を開始する企業が1997年に登場しました。この企業は観たい作品をリスト化しておけば、返却と同時に次の作品が本数の制限なく自動的に郵送される「毎月一定額の料金体系」を導入します。2005年になると同社の会員数は420万人、1日あたり100万枚を超えるDVDが貸し出される規模に成長します。

一方、ブロックバスターは実店舗を多数持っていたためオンラインによる予約システムに移行できず、同社にとって大きな収益源になっていた延滞料収入があるため、サブスクリプションの料金体系にも乗り出せずにいました。2004年になって会費制でレンタルできるオンラインシステムを導入しますが、同社は2010年に10億ドルの負債と共に経営破綻してしまいます。

一方、高速通信網の普及でビデオ・オン・デマンドが可能になると、規模的に限界を迎えていたDVDレンタルのビジネスモデルから決別し、ストリーミング方式による動画配信を開始します。さらに視聴者に最適な作品を勧める「リコメンドシステム」と、巨額の制作費を投入する「オリジナル作品(2021年には170億ドルの制作費を投入)」に注力し、競合企業を圧倒します。

この企業の名は、ネットフリックス。同社は実に20年以上に渡ってDXを続け、現在の地位を確立したのです。

参考資料:進化を止めない映像配信のトップ企業 ニューズウィーク日本版 2021年7月20日号