コラム

マーケティングのジレンマ・・・No.12 サンタクロースのキャラクターは、企業によって創作された虚像だった

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“大きな身体に真っ赤な衣装、白いあご髭に、陽気で楽しいサンタクロース”像とは、実はコカ・コーラのクリスマスキャンペーンで創作されたものだった。

サンタクロースの“大きな身体に真っ赤な衣装、白いあご髭に、陽気で楽しいサンタクロース”のイメージ像は、コカ・コーラ社が創作したものだった。

4世紀の初め頃、現在のトルコにあたる場所に、セント・ニコラス(Saint Nicholas)というカトリックの司教がいた。彼はその生涯を慈善事業に尽くし、人一倍の子ども好きだったことから、子どもの守護聖人としてあがめられるようになった。この話が伝説となり、貧しい子どもたちにプレゼントを贈るという行動が習慣化し、これがクリスマス・プレゼントの始まりだとされる。この伝説は、時間をかけてヨーロッパ各国へと広がり中世のオランダでは、サンタクロースではなく“シンタークラウス”(Sinterklaas)と呼ばれていたようだ。

サンタクロースの伝説は、17世紀にオランダ人入植者と共にアメリカへ渡った。“シンタークラウス”を英語風に読むと“サンタクロース”になることから、“サンタクロース”(Santa Claus)という言葉が誕生したとされる。

1822年、アメリカの詩人クレメント・C・ムーアが作品のなかで「サンタクロースは大きな顔で丸い小さなおなか、元気いっぱいで陽気な、小さな妖精の太っちょおじさん」だと表現した。そのためその後100年に渡り、画家たちはこの詩からサンタクロースの姿を自由に描き、人々に共通したイメージがないまま1500年以上もの時が経過した。

1930年代に入り、コカ・コーラ社は、独自にサンタクロース像をつくり出してクリスマスキャンペーンに起用することを考え、ハッドン・サンドブロムにイラストを依頼した。1931年、サンドブロムの描いた「コカ・コーラ」サンタクロースは、『サタデー・イブニング・ポスト』の雑誌広告に登場した。以来130年以上に渡り、サンドブロムは40点以上のサンタクロース作品を描き続けた。

“大きな身体に真っ赤な衣装、白いあご髭に、陽気で楽しいサンタクロース”像とは、実はコカ・コーラのクリスマスキャンペーンで、サンドブロムが創作したものだった。

サンタクロースの“大きな身体に真っ赤な衣装、白いあご髭に、陽気で楽しいサンタクロース”のイメージ像は「それが事実だったかのように」今もなお世界中の人々に思い込まれている。

※参考文献並びに画像は、コカ・コーラ社のサイトから引用した