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マーケティングのジレンマ・・・・No.23 米連邦破産法第11条(チャプター11)に適用申請したからといって、企業が消滅するわけではない

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企業が米連邦破産法第11条(チャプター11)に適用申請すると、日本のメディアはその企業が破産し、あたかも消滅するような論調で報道することがあります。これは大きな誤解です。

連邦破産法第11条とは、企業を消滅させるのではなく、事業を継続させながら再建を進めるための法律だ

ブルックス・ブラザーズ、ニーマン・マーカス、JCペニーを始めとして、アメリカでは2020年6月だけで約600社が経営破綻しています。

連邦破産法第7条(チャプター7)に適応された場合は、清算型の倒産処理手続をすることになります。しかし米連邦破産法第11条(チャプター11)の場合は、申請して裁判所から救済命令が出ると、事業を継続させながら、債務者の再建を目指すことになり、日本の民事再生法にあたる手続です。

連邦破産法第11条の適用申請は、企業を消滅させるのではなく、第11条のタイトルが“Reorganization”(更生)とあるように、事業を継続させながら再建を進めるための法律です。チャプター11が適用された企業では、全ての債権回収や訴訟が一旦停止されます。また事業継続を前提に、「負の遺産」を法律によって強制的に断ち切り、存続する価値のある企業を目指して経営再建に専念できるため、比較的短期間に再建が可能だと言われています。

過去にチャプター11が適用された企業には

・ホワイティング・ペトロリアム(2020年) ※米シェールオイル生産大手

・Forever21(2019年)

・バーニーズ(2019年)

・シアーズ(2018年)

・トイザらス(2017年)

・アメリカン航空(2011年)

・ゼネラル・モーターズ(GM)(2009年)

・クライスラー(2009年)

・リーマン・ブラザーズ(2008年)

・ノースウエスト航空(2005年)

・デルタ航空(2005年)

などがありますが、チャプター11で蘇った企業は数多く存在しています。この法律の背景や狙いの説明がないまま、「破綻」だ「倒産」だとマスメディアが煽るのは、誤解を招く報道姿勢だと思います。