価値のジレンマ・・・No.83 「人類学的アプローチ」を取り入れる企業の動きが拡大している

生成AIが実装され活用されるようになると、「仕事」や「労働」に対する概念が大きく変質し、それに伴い「学習」や「余暇」「遊び」という概念も大きく変化する可能性も高くなってきます。そこでマイクロソフトやグーグル、アマゾン、さらに日立製作所やソニーが導入を始めているアプローチ方法が注目されています。
人を間近に観察し、その変化と今後の方向性を探るために、人類学が注目されるようになってきた
人類学とは、ヒトの生物学的特性や文化的特性を研究する学問です。ヒトの多様なあり方を、社会組織や生活様式、思考様式、物質文化などから多面的にとらえ、その全体像を理解することを目的としています。
人々の生活様式や考え方、言語や慣習などの文化的・社会的な側面から「人間とは何か」を研究するわけです。研究対象となる人々の生活に密着して観察することを通して、肌感覚として文化や社会を捉えていく手法が特徴です。
すぐには解決しない複雑で厄介な問題(Wicked Problem)にどう向き合い、どう関わっていくのかという課題に対して、具体的な方法や考え方が求められるようになり、そこで人類学的アプローチが注目されてきたようです。
アメリカでは既にマイクロソフトやグーグル、アマゾンがこの人類学的アプローチを取り入れており、日本では日立製作所が1990年代ごろから人類学的知見を取り入れ、人類学の博士号取得者の採用を始めていました。またソニーは2021年に文化人類学の博士号取得者の採用を公募しています。
生成AIが実装されて活用されるようになると、「仕事」や「労働」に対する概念が大きく変質し、それに伴い「学習」や「余暇」「遊び」という概念も大きく変化する可能性が高くなってきます。こうした時代の潮流を受けて、人を間近に観察し、その変化と今後の方向性を探るために、人類学が注目されるようになってきたのだという指摘があります。
出典:ソニー、日立…なぜ日本を代表するグローバル企業は「人類学」に注目するのか? BUSINESS INSIDER