コラム

マーケティングのジレンマ・・・・No.42 日本経済は安全保障の視点が切り離せなくなってきた

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これからのビジネスは安全保障を視野に入れて行動すべき事態が拡大しています。日本企業とその経営者は、安全保障の観点から自社の事業を行うことが不可欠になってきました。

これまで世界はグローバルなサプライチェーンを拡大させてきましたが、安全保障に関わる取引において、これまでのような経済は許されなくなりつつある

COVID-19によって中国の武漢が封鎖されたことにより、自動車部品が輸入できなくなり、日本国内の自動車工場はその生産に支障をきたしました。また医療分野ではアビガンはもとより多くの抗生物質の原料は、中国に依存しています。パンデミックの当初、国内ではマスク不足が問題になりましたが、これも大部分は中国で製造されており、国内にマスクの縫製工場が極めて限られていたからでした。これらの製品群はコストを考えると国内では競争力が劣るため、中国に依存してきた結果です。

これまで世界はグローバルなサプライチェーンを拡大させてきましたが、安全保障に関わる取引において、これまでのような経済は許されなくなりつつあります。今年8月にアメリカのポンペオ国務長官が発表した、悪意を持つ攻撃者から市民を守るためのクリーンネットワーク計画は

・通信(5GやHUAWEI)

・アプリ(TikTokやTencent)

・クラウド

・海底ケーブル

などについて問題視しています。

クリーンネットワーク計画で取り上げられているHUAWEIにとって不可欠な部品は半導体ですが、日本企業はここに大きくかかわっています。日本は半導体そのものの製造は衰退しましたが、製造設備や部材では現在も大きな力を発揮しているからです。アメリカは自国の技術を使って作られた製品をHUAWEI向けに輸出することを禁止しましたから、日本のメーカーがこれまでのように半導体の設備や部材を輸出することには大きなリスクが生じます。

これまで経済と安全保障は異なる分野でしたが、これからのビジネスは安全保障を視野に入れて行動すべき事態が拡大しています。日本企業とその経営者は、安全保障の観点から自社の事業を行うことが不可欠になってきました。