コラム

マーケティングのジレンマ・・・・No.55 「ウォルマート・ゴーローカル(Walmart GoLocal)」でAmazonを追撃するWalmart

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Walmartは全米で5,000近い店舗を展開し、アメリカ人の90%はWalmartの店舗から10マイル(約16キロ)圏内に住んでいます。アメリカ人の生活に欠かせない存在になっているWalmartは、自社の顧客のためにラストワンマイルの配送に力を注いできました。そこで培ったノウハウを生かして生まれたのが「ウォルマート・ゴーローカル(Walmart GoLocal)」です。その狙いは新たな収益源の創造はもとより、Amazonを追撃する一手でもあるわけです。

WalmartがAmazonを追撃するために新たに打ち出した施策、それが「ウォルマート・ゴーローカル(Walmart GoLocal)」

Walmartは2021年8月24日、「ウォルマート・ゴーローカル(Walmart GoLocal)」という配送サービスを開始すると発表しました。

規模の大小を問わずどんな企業でもこのデリバリープラットフォームを使えば、顧客から商品の注文を受け、配送時間の指定や当日配送までの配送タイプを選んで利用することが可能になります。Walmartは全米で5,000近い店舗を展開し、アメリカ人の90%はウォルマートの店舗から10マイル(約16キロ)圏内に住んでいます。そのため「ウォルマート・ゴーローカル」は、配送業者が少ない地方や郊外のエリアでは重要な役割を担うことになります。

Walmartは自社配送プラットフォームの商業展開を進め、最大手のホワイトラベル(相手先ブランド名で提供されるサービス)配送サービスプロバイダーになる態勢を整えてきていました。そしてWalmartの立地条件とサービス提供範囲、そしてデジタルネットワークを生かして、「ウォルマート・ゴーローカル」が誕生したわけです。

「ウォルマート・ゴーローカル」は、地域密着型のベーカリーから全米展開する自動車用品店の配送まで、あらゆる規模と業種の事業者に応じてカスタマイズできるように設計されています。このサービスを使えば配送はWalmartに任せ、参加企業は自社が得意とする事業に専念できます。

これまでWalmartは自社の顧客のためにラストワンマイル配送に力を注いできましたが、今後はその機能を別の小売事業者にも提供して新たな収益源にし、Amazonを追撃していくことになります。

※画像はWalmartのサイトから転載