マーケティングのジレンマ・・・No.111 世界でロボタクシー事業の展開を加速させるウェイモ
日本でも東京(港区・新宿区・渋谷区・千代田区など)でテスト走行を行っており、トヨタ自動車などと自動運転技術の共同開発の連携が報じられ、将来的な本格展開への布石を打つウェイモ(Waymo)。同社は事業の拡大を加速させるため、新たに約160億ドル(約2兆4900億円)の資金調達を実施しました。
完全自動運転による累計走行距離は1億2,700万マイルに達し、人間の運転と比べて重傷事故を約90%削減
ロボタクシー分野で先行する ウェイモ(Waymo) は、事業の拡大を加速させるため、新たに約160億ドル(約2兆4,900億円)の資金調達を実施しました。今回の調達により、同社の評価額は約1,260億ドル(約19兆5,900億円)に達したとされています。主な出資元は親会社であるアルファベット(Alphabet) で、そのほかにドラゴニア・インベストメント・グループ、DSTグローバル、セコイア・キャピタルといったベンチャーキャピタルが参加しています。
ウェイモはすでにフェニックスやサンフランシスコ湾岸地域、ロサンゼルスなどで商用ロボタクシーを展開しており、直近ではマイアミでもサービスを開始しました。今後はナッシュビル、デンバー、ワシントンD.C.など米国内の複数都市に加え、ロンドンや東京といった海外都市への進出も視野に入れています。日本では、東京(港区・新宿区・渋谷区・千代田区など)でのテスト走行や、トヨタ自動車などと自動運転技術の共同開発の連携が報じられており、将来の本格展開への布石と位置づけられます。
競合にはテスラ(Tesla)、アマゾン傘下の ズークス(Zoox)などが存在しますが、中国を除く地域で、これほど大規模に専用ロボタクシー車両を運用している企業は他にありません。完全自動運転による累計走行距離は1億2,700万マイルに達し、人間の運転と比べて重傷事故を約90%削減したとウェイモは説明しています。
一方で、安全性に対する社会的な監視は依然として厳しく、過去には子供との接触事故や停車中の車両の下に入り込んだペットの死亡事故が発生し、規制当局による調査も受けています。それでもなお、週あたり約50万回の有料乗車実績を持ち、年内に倍増を計画するなど、事業規模は拡大基調にあります。配車データ分析を行うObi(オビー)の推計では、2026年の売上が約5億ドル(約800億円)に達する可能性があると指摘されています。
巨額の資金力、圧倒的な走行データ、そして商用運用の実績を背景に、ウェイモは当面、ロボタクシー市場の最前線に立ち続ける可能性が高いといえます。日本市場でも、生活者の移動体験や都市交通のあり方を大きく変える存在になれるかが注目されます。
出典:フォーブスJapan「ウェイモが約2.5兆円調達、世界でロボタクシー事業の展開を加速」