コラム

マーケティングのジレンマ・・・No.7 100円ショップのコンセプトを考えたのは、あの日本企業ではない

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100円ショップを考え出したのはあの日本企業ではなく、130年以上前に登場したイギリスの企業だ。

100円ショップの原型は、1886 年にマイケル・マークスが考え出した

のちに※マークス&スペンサー社(Marks & Spencer Ltd 略してM&S)の創業者となるマイケル・マークス(Michael Marks)は、1880 年代にロシア領ポーランドからイギリスに亡命し、仕入れた日用雑貨を使ってイングランド北東部エリアを中心にした行商人の仕事を始める。

マークスは1884 年に青空市場に露店を開き,その後1886 年には屋内市場(covered market hall)で屋台を一店買い取り、そこで画期的な販売方法を取り入れる。

その方法とは

●買い物客が商品を手に取ることができるように、店頭に商品をディスプレーした

●商品に値札をつけて価格を提示し,買い物客が店員に値段を聞いたり価格交渉したりする手間をなくした

という2点だ。

こうした取組みの後に、マイケルは「全て1ペニー(Don’t ask the price, it’s apenny)」というコンセプトで、すべての商品を1ペニーで販売する業態「ペニー・バザール」を生み出す。これが現在の100円ショップの起源といえるだろう。

※マークス&スペンサー社

プライベートブランド (PB) の衣料品・靴・ギフト商品・家庭用雑貨・食品などを販売するイギリスの小売業。