価値のジレンマ・・・No.101 AIと人間が共創するマネジメントの新時代
これからのマネジメントは、AIと人間が協働し、意思決定を迅速かつ質高く行うスタイルへと進化していく可能性があります。その際に重要なのは、AIを魔法のツールと誤解せず、正しい観点を持った人間が活用することです。
AIを味方につけて、新時代のマネジメントへ挑む
企業は現在、深刻なマネジメント人材不足に直面しています。バブル崩壊後の人件費削減の影響で、後継となる管理職層が不足しているのです。この状況で注目されているのがAIの活用です。
AIは書類確認やスキルの可視化など、従来は管理職が担ってきた業務を一部代替できるようになりました。しかし、AIに相談しても質問の枠組みを超えた視点を提示することは難しく、「観点」が欠ければ、的外れな助言に終わってしまいます。
マネジメントには、次の9つの観点が存在します。
●現状認識(チームの現状把握や役割認識)
●目標設定(チームや個人のビジョン・目標設定)
●方針策定と運用(目標達成プランとその運用)
●チーム体制(体制・構造やメンバーの配置)
●組織図計画(将来の組織設計や人材育成・採用計画)
●業務・権限管理(業務や権限の整理・委譲)
●活動推進(チームを動かす仕組みや連携)
●評価(個人目標設定から評価のプロセス)
●ピープルマネジメント(上司とメンバーの関係性やコミュニケーション)
問題解決にはこれらの全体像を理解し、どこに原因があるのかを見極めることが欠かせません。AIは鏡のように問いかけた範囲でしか答えを返せないため、人間側が正しい観点を持って問いを立てることが決定的に重要です。
AIが管理職を完全に代替するのは難しいものの、情報整理やデータ分析などの分野では有効なパートナーになります。今後のマネジメントは、AIと人間が協働し、意思決定を迅速かつ質高く行うスタイルへと進化していく可能性が高くなります。
大切なのは、AIを魔法のツールと誤解せず、正しい観点を持った人間が活用することです。経験不足を補いながら、AIを味方に新時代のマネジメントへ挑むことが求められています。
参考資料:AI時代に「管理職は不要」は本当か。マネジメントの成否を分ける、AI活用「9つの観点」 BUSINESS INSIDER