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価値のジレンマ・・・No.107 生成AI時代に、エントリーシート(ES)選考はどうなるのか?

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日本では人材採用の際に、これまでエントリーシートの内容が重視されてきました。ところが生成AIを使えば、非常によくできたエントリーシートが短時間に作成できてしまいます。こうした変化の中で、日本企業は応募者をどのように選考すればよいのでしょうか。

生成AIの普及によって、エントリーシートは「人を選ぶ主役」から「確認のための書類」へと役割が変わる

生成AIを使えば、誰でも短時間で整った志望動機や自己PRを書けるようになりました。その結果、企業がこれまで重視してきたエントリーシートの文章だけでは、「その人らしさ」や「実際に仕事ができるかどうか」を見極めにくくなっています。今後の採用で、エントリーシートがなくなるわけではありませんが、役割は大きく変わっていきます。

1.エントリーシートの役割はこう変わりる

●文章のうまさでは差がつかなくなる

生成AIを使えば、一定水準以上の文章は誰でも書けます。そのため、「よく書けているかどうか」は、能力や意欲の判断材料になりにくくなります。

●合否を決める資料ではなく「事前確認書」になる

今後のエントリーシートは、

・どんな経験をしてきたか

・どの職種を希望しているか

・応募条件を満たしているか

といった最低限の確認に使われる位置づけになります。合否の決め手は、別の選考方法に移っていきます。

2.これから企業に求められる取組み

① エントリーシートは「入口」と割り切る

文章力を見るのではなく、次の選考につなげるための情報整理に使います。例としては、経験の要約や成果物へのリンクなどです。

② 実際の仕事に近い課題で評価する

短い時間で考えさせるケース問題や簡単な実務課題のほうが、生成AIではごまかしにくく、本人の力が見えやすくなります。

③ 面接は質問と評価基準を揃える

面接官ごとの感覚に頼らず、質問内容と評価ポイントをあらかじめ決めておくことが重要になります。AI面接の導入も、この流れの一部です。

④ 生成AIの利用ルールをはっきり示す

応募書類で生成AIを使ってよいのか、使う場合はどう扱うのかを、事前に明確に伝える必要があります。曖昧な運用は、応募者との不信につながります。

 

採用にAIを使う場合、「なぜこの判断になったのか」を説明できる体制が不可欠です。海外では、差別や不公平を防ぐためのルール整備が進んでおり、日本企業も無関係ではいられません。

生成AIの普及によって、エントリーシートは「人を選ぶ主役」から「確認のための書類」へと役割が変わります。これからの採用で重要なのは、書けるかどうかではなく、実際にできるかどうかを見極める仕組みを持てるかどうかです。企業は、選考方法そのものを見直し、仕事に近い評価と透明なルールを組み合わせていく姿勢が必要になってきます。